【アカビジ】マクロコミュニケーション通信

アカデミックとビジネスの両立を目指す、強くありたい人財を応援するマクロコミュニケーション通信

文脈効果を高める基礎力②【カードゲームの感覚で「出す」】


こんにちわ。


ヒューマンキュレーターの松下です。


最近は日がだいぶ明るく、

5月も半ば、初夏を感じさせる日も出てきました。


外に出て

アクティブなことをしたい

気持ちになりやすい時期ですね。

 


このブログでは著者が

人材エージェントとして、

日々多くのサラリーマンや事業者と出会うなか

 


人や自分自身のこと、

また、世の中と向き合う機会が多いので

 


そのなかで

 


気付いたことをシェアできればと思い、

不定期に更新しています。

 


ここから本題↓↓

 

 

 

今回もコミュニケーションにおいて

 


「アカビジ」が重視している「文脈効果」

を高めていくための基礎的な技について、

 


続きを述べていく。

 


前回、

【文脈で使う基礎は「待つ」と「出す」というシンプルな技のみ】とお伝えした。

 


おさらいとして

 


「待つ」というのは、

 


「文脈の中で、自分の発話が最大限効果が出せるタイミングを読み、待てるスキル」

 


「出す」は

 


「上記のタイミングが訪れた時に

自分の発話が最大限相手に効果的に伝わるように表現を選択できるスキル」

 


としている。

 


前回は

「待つばかりで、なかなか出さない」というケースにフォーカスを当てた。

 


このケースに陥る人は

 


大抵が慣れ親しんだ関係の人には「出す」ことができるということが多く、

 


相手が目上の関係であったり、

或いははじめて出会った関係という

 


パブリックな文脈になると

「出せない」ということが多い。

 


だから、こちらに該当する人たちは

「パブリックな場」での「コミュニケーション」を意識し、

 


場数を踏み、「出す」勇気を出して磨いていってもらうことが必要だ。

 


一方で、「待つことができず、出すばかり」

というケースもあるので、

今回はそちらにフォーカスしていく。

 


日本の世間的には

 


こちらの方が「待つばかりで、なかなか出さない」人たちより、評価は低くなりやすい(嫌われやすい)ようだ。

 


このように「出す」に偏る人の場合、

 


プライベート、パブリックの

どちらかだけでそうなるというより、

 


いつでも「出す」に偏りがちな傾向がある。

 


「今、その話題じゃないんだけど…」

「その話聞いてねーよ…」

 


みたいに、

 


常に知らず知らずのうちに周囲の不満を生み出している。

 


世間の一般的な尺度でみると、

 


こういった「出す」に偏る人材は、

 


概して

「他人への思いやり、関心が低い」という側面から指摘されやすい。

 


実際的にも、そういった精神面で周囲に比べてバランス感覚が低く、未熟であると言える面はあると思う。

 


ただ、ここでは「相手を思いやる」的な精神論や、バランスやマナーという次元の話でなく、

 


あくまで「コミュニケーション」というゲームをいかに

有利に進めていくか =

「効果」に軸を置いた「コミュニケーション論」を述べたい。

 


だから、

 


営業の教科書のような本に書いてあるような

 


「相手8割、自分2割で話す」というようなマナー的な話が出てくるわけではない。

 


 そもそも、このような文脈をわきまえずに

 


「どんな状況でも、このバランスを押さえておけば大丈夫」的な固定的な技は

 


私の経験上、中長期的な付き合いを前提とするコミュニケーションには、だいたい使えないものなので、オススメしない。

 


 現に、ビジネスシーンを

はじめとする「パブリックな場」においては

 


一方的に自分が話さなければならないスピーチや、

 


会議での進行役など

 


少なくともこちらが相手より遥かに多く

 


発話することを求められたり、

自分が会話を主導しなければならない文脈が多々存在する。

 


そういった状況に立たされたときには、

 


「相手8割、自分2割で話せば良い」のような汎用性の低い技は役に立たない。

 


たとえ、スピーチのように一方的に話さなければならない状況であっても

 


「今回の聞き手の多くが、

今、この状況で聞きたいことは何か」を

 


まず、事前に考えながら話すネタを用意したり

 


スピーチを話している間にも

聞き手の表情を探り、

 


カードゲームのように 

刻々と変わっていく状況下で

ライブ感覚に投げていく[ネタ=カード]を変えていく、

 


ということができれば、

意外と聞き手は、一方的に話されている場合でさえ、話を聞けてしまうものだ。

 


 もちろん、スピーチでなく、

対話であれば最低限の会話の

キャッチボールが起こるが、

 


「単に話し過ぎがダメ」とかいう次元ではないという意味で、スピーチという極端な例を出してみた。

 

スピーチに限らず、

あらゆる文脈のコミュニケーションにおいて


まず、[ネタ=カード]を豊富にストックしている、

いわば下準備がある。

 


その次に

準備しているカードのストックの中から

 


「いま、この瞬間」だから出す価値が高いと考えながらカードを選び出せる。

 


この一連の動作が「出す」という技である。

 


そういった態度で、

 


「出す」ことができていれば

 


仮に「相手1割、自分9割」という

バランス悪い比率で

話していたとしても、

 


「待つことができず、出すばかり」という稚拙な印象にはならず

 


「タイミングを見ながら、待ちつつ、出している」

 


という高度な「コミュニケーション力」の印象が伝わる。

 


※もちろん、単に好感度を高めるという意味では、バランスも重要になるので、文脈に応じてバランスも意識が必要。

 


このように、

カードゲーム感覚でコミュニケーションを

捉えてみると、自分や他者のプレースタイルの偏りが

見えやすく、修正もしやすいのでオススメだ。

 


「待つばかりで、なかなか出さない」

ケースは、

 


大貧民』でいうと「8」や「2」のような

強いカードがあっても、

 


揃うのを待ちすぎて

 


相手が先に上がってしまい

ゲーム終了後に、

 


「こんな良いカードもってたら先に出せよ」と突っ込まれるプレイヤーに似ている。

 


「待つことができず、出すばかり」のケースは、

 


強いカードがきたら

とりあえずすぐ出してしまうような、

 


「カードをストックする」という概念がないプレイヤーと言える。

 


どちらのプレイヤーがマシかという話ではなく

 


どちらも同じぐらい勿体ないことなので

 


ぜひ、

このカード感覚で、

ネタをストックしたり、効果の高いタイミングで出したりするという技を

 


意識し、自在で豊かなコミュニケーションを楽しんで頂きたい。

 


次回は「待つ」と「出す」をともに鍛える近道について提案したい。

 


ブログ著者プロフィールはこちら↓

 

https://human-curator-p.hatenablog.com/entry/2018/03/08/075416