コミュニケーションの極意②【「文脈効果が高い発話」は評価されやすい】
こんにちわ。
ヒューマンキュレーターの松下です。
もうすぐ、ゴールデンウィークですね^^
やるべきことの区切りをつけて
有意義な連休を過ごしたいですね^ - ^
このブログでは著者が
人材エージェントとして、
日々多くのサラリーマンや事業者と出会うなか
人や自分自身のこと、
また、世の中と向き合う機会が多いので
そのなかで
気付いたことをシェアできればと思い、
不定期に更新しています。
ここから本題↓↓
前回、野球の知識のネタが豊富な
架空の人物Aさんを例に出して
いくら特定の知識があっても
文脈を無視してやたらめったらと
話に出してしまうと
相手に知性を感じさせることはできない、
それどころか、
周囲から軽んじられて扱われる末路をたどる
ということをお伝えした。
本日は、Aさんに比べて
圧倒的に野球の知識が少ないBさんを例に出す。
Bさんは、
野球に関しては人並み以下の知識しかもっていない。
それにも関わらず、
その少ない野球の知識を状況に応じて引き出せることにより
Aさんより高い知性を相手に感じさせる会話ができる。
それは彼が「文脈力」というコンセプトをもち、日々磨きをかけているからだ。
Bさんは、
いろいろな世界の一流、スタンダードとされる人物に対して関心をもっている。
そして、
Bさんは野球自体には詳しくないが、
野球の世界のスタンダードを引き上げた
イチロー選手に対して敬意をもっていた。
そして、イチローのインタビュー記事や過去の発言をたまにチェックしていて
自分の日常にも通じる本質を取り出すことができる。
例えば、
Bさんは下記のような記事を記憶していた。
「イチローが大切にするもの。それは打率ではなくヒットの数だ。
「終盤戦に首位打者を狙う駆け引きで、打率を下げないためにわざとベンチに下がる選手になりたくない」とも口にする。」
「打率ではなく、ヒットを積み重ねることだけを考えれば、目標は日々達成されて高いモチベーションが保たれる。その高いモチベーションが、さらなるヒットを生むという好循環が生まれるわけだ。」
(『逆転の発想』日本経済新聞)
こういった記事を引用して
「僕は野球はそこまで詳しくないのですが、
あのイチロー選手は、打率でなくヒット数を追いかけているそうですね。
長期的に士気を落とさず
パフォーマンスを出し続けるために
失敗を恐れずにチャレンジし続けていく
工夫なんだと思います。
それって野球に限らず、僕らの仕事にも通じることではないでしょうか。」
といった発言を
例えば
[営業や企画提案などの仕事をしている人間の間で会話している状況=文脈]で
さらりと出すことができると、
「こいつは仕事の本質が分かっている」
「野球のことはあまり知らないというわりに、気が利いたコメントができるやつだ」
といったポジティブな評価を受けやすい。
「ただ自分が好きな野球のネタを話したいんだな」という印象を与えてしまうAさんと比べると、その差は歴然としてくるだろう。
しかも、
Bさんは野球というのは苦手なジャンルであるのだから、
ほかのありとあらゆるジャンルでも、
同じように意味を取り出した話し方ができるのだろう、という幅の広さを感じさせることになる。
まとめると、
日々、「文脈力」というコンセプトを意識し、
磨き続けるBさんは
Aさんより遥かに低い「野球というジャンルの知識」を使って話す場合でも
相手に知性を与えてくれる存在として印象に残る。
それはBさんが「文脈」に合わせて、
自分の限られた知識の中から
会話の参加者(相手や自分など)にとってメリットを感じられるような「意味」を引き出して話すことができるからだ。
※この際、野球で言えばイチロー、音楽で言えばモーツァルトのような、
各世界の最低限押さえておくべき、スタンダードの存在を知っている必要はあるだろう。
「アカビジ」では、
Bさんのような発話は、Aさんの発話に比べて
「文脈効果が高い」と表現している。
多様な価値観をもつ他者を味方にしながら
生きていく必要がある現代の社会において、
どんな仕事、立ち位置で闘うにしろ
「文脈効果の高い」発話ができる方が、
有利にゲームが進められるだろう。
次回からは、この「文脈効果」を高めるための「技」 をいくつか紹介したいと思う。
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https://human-curator-p.hatenablog.com/entry/2018/03/08/075416