「アカビジ」な解釈【「知性」と「雑学」を分かつもの②】
こんにちわ。
ヒューマンキュレーターの松下です。
人材エージェントとして、
日々多くのサラリーマンや事業者と出会うなか
人や自分自身のこと、
また、世の中と向き合う機会が多いので
そのなかで、
気付いたことをシェアできればと思い、
ブログ発信してます〜。
ここから本題↓↓
本日は、引き続き、「知性」について考えてみる。
前回、人が「知性」を感じさせるにはどんな条件があるのか考えた。
そして、
話者に「知識がたくさんある」というのが前提条件にはなるが
それだけでは知性を感じさせるのには不十分で
「相手の価値観や背景を読み取って
いかに重要度の高い知識のストックを引き出
せるか」
が重要な条件であることを示唆した。
今回、この「知性」を感じさせる効果的な戦略として
このブログで度々紹介している齋藤孝氏が提唱する「文脈」というコンセプトを
取り入れてみることを提案したい。
重複するが
前提条件として、知識はないよりは豊富にあった方がいい。
(知識がなさすぎる場合は、本を読む、人の話を聴くなど、つけていく努力をしていくしかない)
だが、世の中には知識がたくさんあるにもかかわらず
あまりその優位な条件を十分に活かすことができず
雑学、ウンチクをひけらかしているように思われたり
結果的に他者に対して知性を感じさせることができないという人材が多い。
斎藤孝氏によれば
知識があるのにうまく知性に結びつけられない要因として
大抵の場合、
「文脈」をうまく使いこなせていないということが指摘できる。
「文脈」という言葉は日常的に使わない方も多いと思うがweblioで調べてみると下記のように出てくる。
①
文における個々の語または個々の文の間の論理的な関係・続き具合。文の脈絡。コンテクスト。 「前後の-から意味を判断する」
②
一般に,すじみち・脈絡。また,ある事柄の背景や周辺の状況。
だいたいどこのサイトや辞書で調べてみても
状況、行間、背景、コンテクストなどといった似たような用語の羅列が出てくる。
要は、
会話やものごとが起きる「いま、この瞬間」と「前後の流れ」の両方を同時に指すことができる便利な用語だと思う。
言い換えれば、
点と線の両方を指す言葉と言ってもよい。
結論的に言うと
世の中でこの「文脈」を使いこなせる人材は、
「空気が読める」と言われてどこの分野でも重宝されやすい。
逆にどんなに知識があっても
「文脈」を理解できない場合、
「空気が読めないやつ」と軽く扱われてしまう。
一般的にはこのような事象を
「空気を読める、読めない」だけで片付けてしまうので
「文脈」というコンセプトは使われていないと思う。
だが、私の経験を振り返ってみると
「空気が読めない」と言われる人間に
いくら「空気を読め」などと助言しても
具体的な指針は分かりづらいし、話が進みづらい。
それにも関わらず
これほどに世を生き抜くのに
重要なスキルを「空気を読む」
というあやふやで感覚的な表現で済ませてしまうのは
「空気を読める人」にだけ共有できる
結果論としては維持されるスキルになるが
万人に開けた再現性が乏しいスキルになってしまう。
まだ進化の途上にある
「空気が読めない人」の道を閉ざしてしまうことではないかと思う。
「空気を読む」→
「文脈を使いこなす力」=「文脈力」
というコンセプトに変換することで
「今回はちょっと話を飛躍しすぎて、ウケが悪かったように思うから語の流れの前後から確認しよう」
「質問する「間」が悪かったかな。今度はタイミングを変えて挑戦しよう」
など
起きた会話の流れを分析して
次の機会に発展的に活かそうという道が拡がるように思う。
次回からはこの「文脈力」にテーマを移して
「コミュニケーション力」の極意に触れられればと思う。
ちなみに「文脈力」に興味をもち、深く知りたくなった方は下記を読んでみてほしい。
『「頭がいい」とは文脈力である』斎藤孝著
https://bookmeter.com/books/542366
ブログ著者プロフィールはこちら↓
https://human-curator-p.hatenablog.com/entry/2018/03/08/075416